送電線下の不動産売却について!評価額や補償金も解説

送電線下の不動産売却について!評価額や補償金も解説

所有している不動産が送電線の下にあり、本当に希望通りの条件で売却できるのだろうかと不安でお困りではありませんか。
送電線下では、建築制限が生じる場合や心理的な懸念から買い手が限られることがあり、売却条件の整理が重要です。
本記事では、送電線の種類が不動産価格に与える影響や補償金の仕組み、そして適正な評価額を調べる具体的な方法について解説します。
送電線下にある不動産の売却を検討しており、少しでも不安を解消してスムーズな取引を実現したい方は、ぜひご参考になさってくださいね。

不動産売却前に知るべき送電線の種類と基礎知識

不動産売却前に知るべき送電線の種類と基礎知識

不動産売却を成功させるためには、物件周辺の送電線には主に低圧や高圧などがあることを押さえる必要があります。
まずは、不動産売却で押さえるべき送電線の種類について解説していきます。

電圧区分の定義と法律

電圧は、低圧・高圧・特別高圧の3種類に区分され、建物との離隔距離も電圧などに応じて異なります。
「電気設備に関する技術基準を定める省令」では、交流の低圧は600V以下、高圧は600V超7000V以下と定められています。
たとえば、家庭で使う100Vや200Vは低圧、電柱上部を通る6600Vの電線は高圧にあたるでしょう。
一方、7000Vを超える特別高圧は発電所と変電所の間などで使われ、安全距離も電圧に応じて変わる点に注意が必要です。
そのため、売却時は見た目だけで判断せず、地域の送配電事業者へ電圧や位置を問い合わせておくと安心でしょう。

低圧・高圧線の特徴

住宅地で見かける低圧線と高圧線は、主にコンクリート製の電柱に支えられ、道路沿いや各家庭の敷地上空を通ることがあります。
高圧で送られた電気は、電柱の変圧器で低圧へ変換され、引き込み線を通じて家庭へ届けられる仕組みです。
また、台風や大雪では飛来物による断線や電柱の倒壊も考えられるため、敷地と設備の位置関係を把握しておきましょう。
売却時に説明できるよう、敷地と設備の位置関係を事前に整理しておきましょう。
建て替えや外壁修繕では、足場の範囲が限られたり、感電防止用の防護管の申請が必要になったりする場合があります。
さらに、鳥のふんで駐車場や車が汚れることもあるため、普段の状況を確認し、購入希望者へ説明できるよう整理することが大切です。

特別高圧線の懸念点

特別高圧線を支える大きな鉄塔は、窓からの眺めや空の見え方に影響し、敷地への影や圧迫感が気になる場合があります。
さらに、強風時の風切り音や雨天時の放電による音が生じることもあるため、天候による違いも確認すると良いでしょう。
健康面では電磁波を不安に思う方もいますが、日常生活で受ける程度の電磁波と健康被害との明確な因果関係は証明されていません。
ただし、因果関係が明らかでなくても、購入希望者が心理的に気にする可能性はあるため、事実に基づく説明が重要です。
そのため、売却前には建築制限だけでなく、実際に経験した騒音や鳥害についても不動産会社と共有しておきましょう。

▼この記事も読まれています
不動産売却の必要書類は?各段階で準備すべき書類と取得方法も解説

送電線が不動産価格に及ぼす影響と売却時の対策

送電線が不動産価格に及ぼす影響と売却時の対策

前章では送電線の種類について述べましたが、実際の不動産価格にどのような影響があるのか気になりますよね。
ここでは、送電線下の不動産価格に及ぼす影響と対策について解説します。

建築制限による評価減

送電線下の土地では、安全な距離を確保するための法令や送配電事業者との契約により、建物の高さや用途が制限される場合があります。
たとえば、2階建て住宅は建てられても3階建てやマンションは難しいケースがあり、土地利用の選択肢が評価額に影響する仕組みです。
また、同じ面積でも制限範囲は異なるため、敷地全体に占める割合と送電線が通る位置を確認しておきましょう。
送電線が敷地の隅を通り、建物配置への支障が小さければ、価格への影響が抑えられることもあります。
一方、中央を横切って建築場所が限られる場合は、制限面積だけでなく土地全体の使いやすさも含めて評価されるでしょう。

補償金と価格の考え方

送配電事業者から土地所有者へ支払われる線下補償金は、契約内容によって受け取り方や条件が異なります。
支払いには、設置時などにまとめて受け取る一括払いと、毎年または数年ごとに受け取る分割払いがあるのが一般的です。
過去の所有者が一括払いで受領している場合、買主には建築制限が引き継がれても、同じ契約による将来の補償金収入はありません。
一方、分割払いの受給権を引き継げる契約なら、継続収入が価格への影響を和らげる材料になるでしょう。
そのため、売却前に金額や支払い条件、利用制限を契約書で確認し、補償金だけで判断せず不動産会社と販売価格を検討することが大切です。

心理的瑕疵と売却対策

鉄塔の圧迫感や騒音、電磁波への不安などは、購入希望者の受け止め方によって購入意欲に影響する場合があります。
こうした懸念には説明を曖昧にせず、電磁波の測定結果や現地の状況など、できるだけ客観性の高い判断材料を示すことが有効です。
また、建築可能な条件を確認し、平屋や低層住宅などの例を伝えると、土地の活用方法を想像しやすくなるでしょう。
住宅購入者だけでなく事業者や投資家も対象とし、制限に合う範囲で駐車場や資材置き場などを提案する方法もあります。
さらに、駅への近さや周辺の商業施設など、送電線とは別の長所も示し、物件全体の価値を判断してもらうことが大切です。

▼この記事も読まれています
不動産売却ではどうやって査定するの?相場調べや査定方法についても解説

送電線下不動産の評価方法と事前チェックリスト

送電線下不動産の評価方法と事前チェックリスト

ここまで送電線の種類や価格への影響を解説しましたが、実際の評価方法や確認すべき権利関係もおさえておきましょう。
最後に、送電線下不動産の評価方法と売却前チェックリストについて解説していきます。

査定基準と算定手順

送電線下の土地価格を調べる際は、税額計算に使う相続税評価額と、市場価格を見込む不動産会社の査定額を分けて考えるのが一般的です。
相続税評価では、一定の地役権が設定された宅地で、建築不可なら50%または借地権割合の高い方、構造・用途制限なら30%を控除できます。
算定では、土地全体の評価額から、地役権の対象部分の自用地価額に所定の割合を掛けた額を差し引きます。
一方、民間査定では周辺の成約事例や需要に加え、日当たりや眺望なども踏まえて価格を判断するのが一般的でしょう。
ただし、公的な減額率がそのまま売却価格に当てはまるわけではないため、複数社へ査定を依頼して算定根拠まで確かめることが大切です。

地役権登記と権利調整

地役権とは、自分の土地の利便性を高める目的で、他人の土地を一定の範囲で利用できる権利のことです。
送電線下では電線の設置や維持管理を目的として設定されることがあり、売却前に内容を把握しておく必要があります。
登記の有無は法務局で取得する登記事項証明書の乙区で確認でき、送電線の設置目的や対象範囲、高さ制限などを読み取ることが可能です。
また、登記と現地を照らし合わせ、制限範囲が分かりにくい場合は送配電事業者へ現地調査を相談すると良いでしょう。
送電線の撤去や経路変更後も地役権の登記が残る場合は、送配電事業者へ相談し、必要に応じて抹消登記の手続きを進めましょう。

架設契約と買主への開示

送電線架設保持契約は、土地所有者と送配電事業者が電線の設置や維持について取り決める重要な契約です。
登記だけでは分からない契約期間や更新の有無、土地利用の禁止事項、事前承諾が必要な行為などを確認できます。
また、将来の解除条件や送電線を建て替える際の取り扱いについても、売却前に契約書で確かめることが大切でしょう。
契約書が手元にない場合は、送配電事業者へ内容の照会や写しの再発行が可能か問い合わせ、買主へ示す資料を事前に準備します。
さらに、制限や補償金は不動産会社と共有し、分割払いを引き継ぐ場合は名義変更など必要な手続きも買主へ説明しておきましょう。

▼この記事も読まれています
不動産売却時にかかる税金の種類とは?税額の目安や節税のコツも解説!

まとめ

物件周辺を通る送電線は電圧ごとに3種類あり、建築制限や騒音など生活への影響が異なるため、売却前に正しく把握して買主に説明することが重要です。
送電線下の不動産は建築制限により評価が下がる場合もありますが、補償金の引き継ぎや多様な土地の活用方法を提案することで価格への影響を軽減できます。
適正な査定価格を把握するため複数社へ依頼し、地役権登記や送電線架設保持契約の内容を事前に確認しておくことで、スムーズな売却手続きができるでしょう。

株式会社MK不動産の写真

株式会社MK不動産

尼崎市に特化した地域密着型のサポートを通じて、安心できる不動産売却のご提案を行っています。
長年の経験で培った豊富な知識とノウハウを活かし、お客様の大切な資産の価値を最大化するご提案をいたします。

■強み
・尼崎市に特化し、2,000件以上の相談実績あり
・お客様第一の親身なサポート
・相続や税務、権利関係などの複雑な案件にもワンストップ対応

■事業
・不動産売却仲介・買取
・相続不動産や空き家の売却対応
・訳アリ物件の売却対応