不動産売却時の消費税が課税・非課税のケースとは?注意点も解説

不動産売却の基礎

美馬 康介

筆者 美馬 康介

不動産キャリア12年

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不動産売却時の消費税が課税・非課税のケースとは?注意点も解説

不動産売却時には、消費税が課税される場合があります。
個人が不動産を売買する際も、場合によっては消費税がかかるため、どのような状況で課税され、どのような場合に非課税となるのかを事前に理解しておくことが重要です。
本記事では、不動産売却で消費税が課税される具体的なケース、非課税となる条件、そして注意すべき点について解説します。

不動産売却で消費税が課税されるケースとは?

不動産売却で消費税が課税されるケースとは?

不動産を売却する際、個人が自分の住宅や土地を売る場合には消費税がかかりません。
個人による不動産売却が事業活動とは見なされないためです。
ただし、不動産売却の際に利用する一部のサービスには消費税が適用される場合があります。
個人が不動産を売却した際に消費税が課税されるケースは、以下のとおりです。

①仲介手数料

不動産会社に物件の売却を依頼する際に支払う「仲介手数料」は、不動産会社が提供するサービスに対する対価となるため、消費税の課税対象です。
仲介手数料の上限額は法律で定められていますが、手数料に別途消費税(現在は10%)が加算されます。
仲介手数料は売却する物件の価格に基づいて決まり、法律で売却価格の約3%から5%までが上限とされています。
たとえば、不動産が1,000万円で売却される場合、仲介手数料の上限は「1,000万円×3%+6万円+消費税(10%)=39万6,000円」です。

②一括繰り上げ返済手数料

住宅ローンの残債がある状態で売却する場合、ローンを一括繰り上げ返済して抵当権を抹消することが一般的です。
このとき発生する「一括繰り上げ返済手数料」も、金融機関が提供する事務手続きサービスの対価として考えられるため、消費税が課税されます。
なお、手数料の額は金融機関によって異なりますが、金利固定型の住宅ローンの場合「3万円~5万円+消費税」が相場です。

③司法書士報酬

不動産を売却する際には、住宅ローンの抵当権を抹消する手続きや、売却に必要な登記手続きが必要です。
これらの手続きは複雑で専門的な知識が求められるため、一般的には司法書士に依頼します。
司法書士への報酬は手続きの内容や司法書士によって異なりますが、通常は5,000円から2万円程度で、報酬には消費税が適用されます。
なお、登記に際して必要となる登録免許税には消費税がかかりません。

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不動産売却において消費税が非課税となるケースとは?

不動産売却において消費税が非課税となるケースとは?

不動産売却を検討するとき、「売却益に消費税がかかるのか」が大きな気がかりになる方も多いでしょう。
実際は、不動産の売却価格そのものに常に消費税がかかるわけではありません。
とくに「土地」は非課税とされており、また個人が日常生活の範囲で所有していた物件を売却する場合も、通常は消費税の対象外になります。
どのようなケースで消費税が非課税扱いになるのかを解説します。

「土地」は消費税が課税されない

不動産の売却でまず注目すべきは「土地」の売却は消費税法上、非課税財産として扱われる点です。
宅地や田畑などの土地が、法律上「消費される物」ではないと考えられているためです。
そのため、土地の売買価格自体に消費税は一切かかりません。
たとえ数千万円、数億円といった高額な取引であっても、土地自体の売却では消費税が発生しないのが原則です。
一方、同じ不動産でも「建物」は課税資産に分類されます。
ただし、この「建物」に対する消費税が実際にかかるかどうかは、売主が事業者として売却しているかどうかによって異なります。
後述するように、個人がマイホームとして所有していた物件を売却する場合は、通常は非課税です。

個人の売却は基本的に非課税

不動産売却における消費税の有無を左右する最大のポイントは、売主が「課税事業者」にあたるかどうかです。
一般の個人であれば、単に住居として使用していたマンションや一戸建てを売却するだけでは課税事業者とみなされません。
そのため、建物の売却価格にも消費税は課されないのが一般的です。
ここでいう「個人」とは、あくまで事業として不動産を売買していない方のことを指します。
家族で暮らしてきた自宅を売る場合や、相続した実家を売却する場合などが典型例です。
こうした日常生活の範囲内で発生する売却であれば、消費税がかかることはほぼありません。

個人でも消費税が課税されるケースに注意

ただし、「個人」だからといって絶対に消費税がかからないわけではありません。
たとえば、投資目的でマンションを複数所有し、売買を何度も繰り返しているような場合は、税務上「事業としての売却」とみなされる可能性があります。
このように、規模や頻度によっては個人でも消費税の課税事業者となり、建物部分の売却に消費税が課されるリスクがある点には注意が必要です。
もしご自身が個人として売却を検討する際に、「事業」とみなされるかどうか判断に迷う場合は、早めに税理士など専門家へ相談すると安心です。

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不動産売却時の消費税の注意点とは?

不動産売却時の消費税の注意点とは?

不動産の売却は、人生のなかでも大きな取引の1つです。
売却の「価格」や税金、手続きの流れなど、あらかじめ正しい知識を持っておかないと、思わぬ損をしたり、余計な出費が増えたりする可能性があります。
とくに、売主が「法人」の場合や「免税事業者」の場合は、個人の売買とは異なるルールが適用されることもあり、注意が必要です。
不動産売却時に押さえておくべき注意点を解説します。

注意点①売却価格は税込みで表示する

売主が課税事業者の場合、不動産価格の表示は税込みでおこなう必要があります。
不動産の売り出し価格は「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」に基づき、消費税を含めた税込価格で表示する必要があります。
たとえば、不動産を3,000万円で売りたい場合、消費税率が10%の場合は、総額として3,300万円と表示する必要があるのです。
ただし、土地は非課税のため、土地と建物をセットで売る場合には、それぞれの価格を分けて計算することが大切です。

注意点②個人と法人では納付期限が異なる

消費税の納付期限は個人事業主と法人で異なります。
消費税は消費者が負担するものですが、納税の申告義務は課税対象の法人や個人事業主にあります。
法人の場合、課税期間終了の翌日から2か月以内に税務署に申告し、納税が必要です。
一方、個人事業主は翌年の3月31日までに申告と納税をおこなう必要があります。
また、前の課税期間で消費税が48万円を超えた場合は、途中での中間申告と納税が求められます。
中間申告や納税を怠ると、延滞税や加算税が課される可能性があるので注意が必要です。

注意点③免税事業者の場合

消費税の規定によると、課税期間における基準期間の課税売上高が1,000万円以下の事業者は、納税義務から免除されます。
法人については、この基準期間は通常、前々事業年度の売上課税額を指します。
新設法人の場合、基準期間が存在しないため、基本的には免税事業者です。
ただし、基準期間の課税売上高が1,000万円以下であっても、特定期間中の課税売上高が1,000万円を超える場合、その課税期間から課税事業者として扱われます。
法人の場合、この特定期間は事業年度の開始日から6か月間です。
免税事業者と認定された場合、消費税の納税義務者ではなくなったとの届出を提出する必要があります。

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まとめ

不動産売却の際は、仲介手数料や一括繰り上げ返済手数料、司法書士報酬に対して課税されます。
土地は非課税である一方、建物は売主が課税事業者である場合のみ消費税が課されるのが基本的なルールです。
売主が「法人」であるかどうか、または「免税事業者」に該当するかどうかで、課税や手続きの進め方が大きく変わる点にも注意しましょう。


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