高齢者に関する不動産売却トラブル増加の背景は?事例や回避方法を解説

不動産売却の基礎

高齢者に関する不動産売却トラブル増加の背景は?事例や回避方法を解説

近年、不動産売却においてトラブルに巻き込まれる高齢者が増加しています。
不動産の売却を検討している方は「自分もトラブルに遭うのでは?」と不安に思うこともあるでしょう。
そこで今回は、高齢者の不動産売却トラブルが増加している理由を、トラブルの事例や回避方法と併せて解説します。

高齢者の不動産売却トラブル増加の背景

高齢者の不動産売却トラブル増加の背景

独立行政法人国民生活センターの発表によると、不動産売却トラブルに巻き込まれた方からの相談件数および割合において、70歳以上の高齢者からの相談割合が増加傾向にあります。
2020年度においては、すべての相談に占める70歳以上の割合が52.3%にのぼるなど、過半数を超える結果となりました。
不動産売却トラブルに巻き込まれる高齢者の数が増加傾向にある理由としては、主に「判断力の低下」と「認知症」の2点が挙げられます。

トラブル増加の理由1.判断能力の低下

高齢者による不動産売却トラブル増加の背景として挙げられるのは、判断能力が低下した状態で売買契約を結んでしまうケースです。
不動産業者のなかには、対応相手の判断能力に関係なく、事前連絡なしに電話や自宅訪問をおこない、不動産売買の勧誘をする場合があります。
不動産を売却してよいか判断できない状態で不動産業者に対応した結果、業者から誘導され、内容を理解しないまま売買契約を結ぶことがあります。
のちに親族が不動産の売買契約に気付いても、判断能力が低下しているため、契約成立までの経緯や具体的な契約内容が分からず、トラブルに発展してしまうでしょう。

トラブル増加の理由2.認知症

高齢者による不動産売却トラブルの増加には、認知症が関係していると考えられます。
認知症の症状がある高齢者は、不動産業者とやり取りをおこなったあとに売買契約を結んだ場合でも、契約が成立したこと自体を把握していないことがあります。
認知症の疑いがある、またはすでに症状が見られる高齢者は、将来的に不動産の売却トラブルに巻き込まれるリスクが高いと考えられるでしょう。

安易な不動産売却はトラブルのもと

判断能力の低下や認知症などの理由により、高齢者が安易に売却契約を結んでしまうと、生活の場を失うおそれがあります。
また、売買契約を解除するために違約金を支払った結果、貯蓄が大きく減少し、生活資金が不足するリスクも生じやすくなるでしょう。
高齢者は不動産売却トラブルに巻き込まれると大きな代償を負う可能性があるため、不動産取引は慎重に判断することが求められます。

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高齢者による不動産売却トラブルの事例

高齢者による不動産売却トラブルの事例

過去に発生した不動産売却トラブルにはさまざまなケースがありますが、そのなかでも高齢者が巻き込まれたトラブルはとくに注意が必要です。
ここでは、具体的な事例を取り上げて確認していきましょう。

事例1.不動産業者による長時間の居座り

自宅を訪問した不動産業者に長時間居座られた結果、売買契約を結ばされた事例です。
トラブルに遭った方は、ある日突然自宅を訪ねてきた不動産業者から自宅の売却を勧められ、朝から夜まで長時間にわたり連日居座られたとされています。
高齢者が「売却価格の上乗せを検討するなら」と回答したところ、不動産業者から売買契約書への署名と押印を求められ、契約が成立しました。
この事例では、署名・押印を済ませたあとに「売却は待ってほしい」と伝えても、不動産業者に対応してもらえなかったと報告されています。

事例2.不動産業者による嘘の説明

高齢者の不動産売却トラブルには、虚偽の説明を信じたことがきっかけで自宅の所有権を失った事例があります。
この方は、事前に不動産業者から電話連絡を受けたあと、自宅を訪問した担当者から「現在お住まいのマンションは今後解体される」との説明を受け、これを信じて売買契約と賃貸借契約を結びました。
のちに説明内容が虚偽であることを知り、不動産業者に「契約をキャンセルしたい」と伝えたものの、解約はできないと言われ、すでに手付金も受け取っていたとされています。

事例3.シロアリ駆除費用の請求

不動産を売却した後に、シロアリ駆除費用の負担を求められる事例があります。
この方は、所有する中古住宅を手放すために不動産業者と契約し、仲介による売却を完了させました。
しかし、売却後に不動産業者から「売却した不動産のシロアリ検査を実施したところ、内部にシロアリが確認された」との連絡を受けます。
売買契約が成立した時点ではシロアリ検査がおこなわれていなかったにもかかわらず、不動産業者から駆除費用の請求を受けました。
売買契約締結後に費用を請求されたことに納得がいかず、トラブルに発展しました。

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不動産売却トラブルを高齢者が回避する方法

不動産売却トラブルを高齢者が回避する方法

少しでも高齢者が安心して不動産を売却するには、トラブル回避に向けたコツや方法を把握しておくことが大切です。
不動産売却トラブルに巻き込まれないよう、売買契約を結ぶ前に回避方法を身に付けておきましょう。

回避方法1.あいまいな状態での契約は避ける

不動産業者からの説明に不明な点がある、あるいは納得できない場合は、売買契約を結ばないことが重要です。
不動産売却に伴う契約は、内容や手続きが複雑であり、容易に理解するのは困難です。
十分に理解しないまま契約を結ぶと、後悔するリスクが高くなるため、不明な点が残る状態での契約は避けるべきでしょう。
また、高齢者が単独で不動産業者と対応すると、話し合いが相手の主導で進み、冷静な判断ができないまま契約を促されるおそれがあります。
不動産を売却する際は、事前に親族や友人など信頼できる人に相談し、話し合いの場に同席してもらうとよいでしょう。
身近に相談できる人がいない場合は、弁護士など専門家に相談することも有効です。

回避方法2.はっきり断る意思を見せる

不動産業者からの勧誘を迷惑と感じた場合は、「売却しない」と明確に意思を示すことで、トラブルを回避しやすくなります。
宅地建物取引業法では、勧誘を断ったにもかかわらず継続して勧誘する行為が禁止されており、一度明確に断れば不必要な勧誘を避けられる可能性が高まります。
一方で、「相談してから判断します」「検討してみます」といった曖昧な断り方では、契約に応じる可能性があると受け取られ、勧誘が続くことがあるでしょう。
不動産を売却する意思がない場合は、初めの段階で「不動産を売却するつもりはありません」などと、はっきりと意思表示することが大切です。

回避方法3.クーリング・オフの対象外であることを理解する

トラブルを回避するには、不動産売却がクーリング・オフ制度の対象外であることを理解しておくことが重要です。
不動産は売買契約が成立すると、特別な条件を満たさない限り、原則として契約の解除はできません。
売主が契約を解除する場合、手付金の2倍にあたる金額を買主に支払う、いわゆる「手付倍返し」が必要です。
また、手付解除の期限を過ぎた後に解約を申し出た場合は、売買契約条項に基づいて違約金が発生し、高額な費用を負担する可能性があります。
不動産売却を検討している方は、「クーリング・オフすればよい」と安易に考えず、慎重に契約を結ぶように注意しましょう。

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まとめ

判断能力の低下や認知症などを理由に、高齢者による不動産売却トラブルは増加しています。
具体的な事例としては、不動産業者による長時間の居座りや虚偽の説明による契約などが挙げられます。
不動産を売却する際には、説明に納得できない場合は契約を見送るなど、トラブルを回避するための対策が有効です。

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