相続で隠し子が発覚したらどうなるの?相続権や手続きの流れも解説

相続×不動産売却

美馬 康介

筆者 美馬 康介

不動産キャリア12年

尼崎市内の不動産売却をお考えの方、ご相談ください。
売主様の心に寄り添った不動産売却を実現します!
大手不動産会社ではないので、お一人お一人にじっくり向き合い
嘘のない正直なパートナーとしてご利用下さい。

相続で隠し子が発覚したらどうなるの?相続権や手続きの流れも解説

身内の方が亡くなり相続手続きを進めるなかで、戸籍に記載のない「隠し子」がいる可能性が浮上し、どう対応すべきか悩んでいませんか。
隠し子も法律上は相続人となるため、その存在を無視して手続きを進めてしまうと、後々大きなトラブルに発展する可能性があります。
この記事では、隠し子の相続権がどこまで認められるか、判明後の手続き、さらにトラブルを防ぐための注意点について解説いたします。
相続手続きを進めている方は、ぜひこの記事をご参考になさってくださいね。

隠し子に相続権はある?

隠し子に相続権はある?

相続手続きを進めている方にとって、隠し子の存在は大きな不安材料ではないでしょうか。
まずは、隠し子に相続権があるのか、その理由について解説していきます。

嫡出子・非嫡出子と相続人

民法では、被相続人の子であれば、婚姻の有無を問わず相続人として数えます。
よく隠し子と呼ばれる非嫡出子も例外ではありませんが、ただ血縁があるだけでは相続分を請求できません。
父親からの認知という法的手続きにより、初めて親子関係が確定し、権利が生まれる仕組みです。
認知とは、戸籍に「この子は私の子」と記載する行為で、家庭裁判所の調停や届け出などいくつかの方法があります。
生前に認知が済んでいれば、隠し子も他の兄弟姉妹と同じ立場で遺産分割に参加できるのです。
また、認知が公正証書でおこなわれると証明力が高まり、後日の争いを防ぐ効果も期待できます。

相続分の平等を定めた民法

かつて、非嫡出子の法定相続分は嫡出子の2分の1とされ、大きな格差が存在しました。
しかし、2013年9月4日の最高裁判決が「差別は憲法14条違反」と示し、翌5日に民法が改正されます。
現在は、嫡出子と非嫡出子の取り分は完全に同等となり、出生の事情で不利益を受けることはありません。
そのため、認知済みの隠し子は、開始日が2013年9月5日以降の相続であれば、兄弟と同額の権利を当然に主張できます。
均等化された現在でも、協議書や遺言の文言には「非嫡出子」という表記を避け、差別的印象を与えない配慮が望まれます。
また、改正前に始まった相続であっても、話し合いによって平等な配分に見直すこと自体は可能なため、実務では合意形成が重要です。

死後認知と相続権の取得

父親が生前に認知していなかった場合でも、子は「死後認知の訴え」で権利を取得できます。
手続きは、父の死亡を知った日から3年以内に家庭裁判所へ提起しなくてはならず、期限を過ぎると請求権が消えてしまいます。
この訴えが認められれば、生まれた時にさかのぼって親子関係が確定し、法定相続分に相当する財産を受け取ることが可能です。
すでに分割協議が終わっていても、相続人に対し、自分の取り分を金銭で支払うよう請求できる点が特徴です。
つまり、認知の有無が不明なまま協議を急ぐと、後日大きな修正負担が発生するリスクがあります。
期限内に訴えを提起するには、戸籍の追跡やDNA検査が必要となる場合もあり、専門家の支援が欠かせません。

▼この記事も読まれています
相続時の遺産分割協議の流れは?進め方や対立時の対応も解説

隠し子がいる場合の相続の流れ

隠し子がいる場合の相続の流れ

前章では隠し子にも相続権があることを述べましたが、具体的にどんな手続きが必要か気になりますよね。
ここでは、隠し子が判明した場合の相続手続きの流れについて解説いたします。

戸籍確認と相続人の特定

相続人を確定する第一歩は、被相続人の出生から死亡まで、連続した戸籍を取得して時系列で確認する作業です。
婚外子の認知記載や離婚再婚の履歴なども読み取れるため、隠し子の有無を見落とさずに済みます。
なお、戸籍は本籍地ごとに作られるため、転籍している場合は、複数の自治体へ請求する必要があります。
近年は、郵送申請やオンライン申請も整備され、遠隔地でも比較的容易に取得可能になりました。
すべての相続人が判明したら、内容証明郵便など証拠が残る形で連絡し、協議日程の調整に入るのが安全といえるでしょう。
また、専門家へ依頼すると取得の漏れや読み違いを防げるうえ、必要書類の保全もスムーズにおこなうことができます。

遺産分割協議と合意形成

遺産分割協議は、相続人全員の参加と全員一致が法的条件で、欠席者や不同意者がいると成立しません。
感情的対立を抑えるには、財産目録を共有して全体像を可視化し、各人の法定相続分をベースに議論する方法が有効です。
不動産を一部の相続人が取得する場合、隠し子へ相応の代償金を支払う「代償分割」が実務でよく使われます。
また、銀行口座の解約や不動産登記変更は、協議書の内容を反映しておこなうため、書式ミスや押印漏れは避けましょう。
協議書が整えば、税務署への準確定申告や金融機関の名義変更など、諸手続きも一気に進められるメリットがあります。

調停・審判への移行手順

合意に至らなければ、家庭裁判所の遺産分割調停を申し立て、三者を介して解決を探ります。
調停委員は各相続人と個別面談をおこない、妥当と考えられる案を提案するため、直接対立を避けやすいのがメリットです。
この調停は、1か月に1回程度のペースで進むことが多く、合意に達すると調停調書が作成され、判決と同等の効力を持ちます。
調停でまとまらない場合は、遺産分割審判へ自動移行し、裁判官が資料と主張を基に具体的な配分を決定します。

▼この記事も読まれています
相続した空き家の管理方法は?放置するデメリットや解決策を解説!

隠し子相続で知るべき注意点

隠し子相続で知るべき注意点

ここまで相続手続きの流れを解説しましたが、事前に知っておくべき注意点もおさえておきましょう。
最後に、隠し子がいる相続で起こりがちなトラブルと対策について解説していきます。

調査漏れのリスクと対策

相続人調査を怠ると、後日現れた認知済みの隠し子により、協議全体が無効となる重大なリスクがあります。
不動産の名義変更や預金の払い戻しが終わっていても、法的には全てやり直しになり、手数料や税負担も二重に発生しかねません。
この際、戸籍謄本の収集と分析を専門家へ依頼すれば、短期間で漏れなく調査でき、精神的負担も軽減されます。

死後認知の期限と再分配

死後認知の訴えは、父親の死亡を知った日から3年以内であれば提起でき、遺産分割後でも権利が確定する可能性があります。
再分配が必要になれば、多額の代償金を用意するまで、相続不動産を売却せざるを得ない場面も出てくるでしょう。
そのため、協議書の段階で死後認知リスクについて相続人間で共有し、発生時の対応方法を併記しておくと衝突を緩和できます。
また、相続財産の一部を予備的に留保し、新たな相続人への充当原資とする方式も、実務では採用されています。
金融機関への支払い停止命令などの、保全手続きを同時に申し立てることで、資産散逸を防ぐ対策も検討しましょう。

生前対策の重要性

将来のトラブルを防ぐ最善策は、被相続人が生前に公正証書遺言を作成し、財産分けを具体的に指定しておくことです。
遺言執行者として弁護士や信託会社を指名しておけば、相続人同士が直接交渉する必要がなく、手続きが円滑に進みます。
作成時は、相続人全員の遺留分を侵害しないよう配分を設計し、合わせて生命保険や家族信託など、補完策も検討すると安心です。
また、公証役場の保管制度を利用すれば、遺言書が紛失・改ざんされる危険も大幅に低減できるでしょう。
さらに、遺言作成と同時に財産目録や家族構成図を整理しておくと、執行段階での確認作業が大幅に短縮されます。
なお、高齢の被相続人が自筆証書遺言を残す場合は、2020年施行の法務局保管制度を活用すると、検認が不要になるメリットがあります。

▼この記事も読まれています
不動産相続したときにかかる税金の種類とは?計算方法や税金の特例も解説

まとめ

父親に認知された隠し子(非嫡出子)にも相続権があり、その法定相続分は、法律上の夫婦間に生まれた子供と全く同じ割合となります。
隠し子がいる相続では、まず戸籍調査で全相続人を確定させ、隠し子を含めた全員参加による遺産分割協議で、合意形成を図ります。
相続人の調査漏れや死後認知のリスクを避け、円満な相続を実現するには、生前のうちに遺言書を作成しておくことが大切です。

株式会社MK不動産の写真

株式会社MK不動産

尼崎市に特化した地域密着型のサポートを通じて、安心できる不動産売却のご提案を行っています。
長年の経験で培った豊富な知識とノウハウを活かし、お客様の大切な資産の価値を最大化するご提案をいたします。

■強み
・尼崎市に特化し、2,000件以上の相談実績あり
・お客様第一の親身なサポート
・相続や税務、権利関係などの複雑な案件にもワンストップ対応

■事業
・不動産売却仲介・買取
・相続不動産や空き家の売却対応
・訳アリ物件の売却対応


”相続×不動産売却”おすすめ記事

  • 【実例で解説】相続不動産でよくある失敗事例まとめの画像

    【実例で解説】相続不動産でよくある失敗事例まとめ

    相続×不動産売却

  • 相続時の遺産分割協議の流れは?進め方や対立時の対応も解説の画像

    相続時の遺産分割協議の流れは?進め方や対立時の対応も解説

    相続×不動産売却

  • 遠方からの不動産売却は可能?現地に行かず契約する方法や売却の流れを解説の画像

    遠方からの不動産売却は可能?現地に行かず契約する方法や売却の流れを解説

    相続×不動産売却

もっと見る