負動産を相続してしまったら?処分方法や放棄の手順も解説

相続×不動産売却

美馬 康介

筆者 美馬 康介

不動産キャリア12年

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負動産を相続してしまったら?処分方法や放棄の手順も解説

親から引き継ぐ予定の実家や土地が、将来的に資産ではなく「負動産」として家計を圧迫してしまうのではないかと、不安を感じてはいませんか。
活用するあてのない不動産を所有し続けることは、固定資産税や管理費がかさむだけでなく、建物の老朽化による近隣トラブルなどのリスクも招きかねません。
本記事では、負動産がもたらすデメリットを整理したうえで、売却・寄附による手放し方や、相続放棄という選択肢について解説いたします。
相続発生前に正しい対処法を知り、ご自身やご家族を「負」の遺産から守りたいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。

負動産とは

負動産とは

負動産が所有者にもたらす課題には、主に金銭的な負担や、管理上の法的な注意点などがあげられます。
まずは、負動産の定義や、所有し続けるうえで大事なポイントについて解説していきます。

負動産の定義と発生背景

負動産とは、所有しているだけで収入などのプラスにならず、維持費などのコストがかかってしまう不動産のことです。
税金や管理費といった出費が資産価値を上回ってしまうと、大切な資産の維持管理に、負担を感じてしまうかもしれません。
この背景には、かつての土地を持っていれば必ず値上がりするという土地神話を信じて、郊外やリゾート地に多くの方が物件を購入した影響があります。
現在は地価の変動や人口減少が進み、とくに地方においては、売却を希望しても買い手が見つかりにくいケースが増えています。

固定資産税等の金銭負担

負動産を持ち続ける際に考慮すべき点は、物件を使用していない状態でも、毎年維持コストがかかり続けることです。
毎年1月1日時点の所有者には納税通知書が届き、たとえ誰も住んでいない空き家であっても、税金を納めなければなりません。
具体的には、評価額の約1.4%である固定資産税や、市街化区域にある場合に最大0.3%が加算される都市計画税などが発生します。
さらに、維持管理費として、庭木の剪定や建物の修繕、現地の確認にかかる交通費なども見込んでおく必要があります。
これらを合計すると、年間を通してまとまった金額になることも珍しくないため、事前の資金計画が重要です。

空き家放置の法的リスク

空き家をそのままの状態にしていると、コストがかかるだけでなく、所有者としての法的な責任が生じる可能性があります。
経年劣化した空き家が自治体から特定空家等に指定されると、住宅用地の特例が解除され、税額が上昇する可能性があるのです。
また、管理が行き届かないことが原因でトラブルが起きた場合、所有者の方が損害賠償責任を問われるケースも考えられます。
不法侵入による放火やゴミの不法投棄なども含め、これらは損害賠償請求につながる可能性があるため注意が必要です。

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負動産を処分する3つの方法

負動産を処分する3つの方法

前章では、負動産の所有に伴う課題について述べましたが、負担を解消するためには、物件を手放すことが解決策の一つとなります。
ここでは、売却や空き家バンク、寄附を活用した具体的な処分の方法について、順を追って解説いたします。

売却の流れと買取の違い

不動産を手放す方法として一般的なのは、不動産会社に依頼をして売却を進めることです。
まずは査定を依頼し、いくらで売却できそうか、どのくらいの期間がかかるかを確認しておきましょう。
売却の方法には、不動産会社が買主を探す「仲介」と、不動産会社が直接買い取る「買取」という2つのパターンがあります。
仲介は時間がかかるものの高く売れる可能性があり、買取は価格が抑えめになる反面、早く現金化できる点が特徴です。
物件の状態や立地、いつまでに手放したいかというご事情に合わせて、どちらが適しているかじっくり比較して選ぶことが大切です。

空き家バンク制度の活用

もし通常の市場での売却が難しい場合は、自治体が運営する空き家バンクを活用してみるのも有効な手段です。
これは、自治体のホームページなどで空き家情報を公開し、移住希望の方や開業希望の方と結びつける仕組みを指します。
自治体によっては、改修工事の費用を補助したり、移住者に支援金を出したりと、成約を後押しする制度があるのも魅力です。
ただし、空き家バンクはあくまで出会いの場を提供するものであり、契約交渉の主体は当事者となります。
実際の契約手続きは、不動産会社に仲介してもらうか、ご自身たちでおこなう必要がある点には注意しましょう。

自治体への寄附と注意点

売ることも貸すことも難しい場合、自治体や公益法人への寄附ができないかと、検討される方はいらっしゃるかもしれません。
しかし、自治体側も維持管理をおこなう必要があるため、公園や道路として活用できるかといった審査基準が設けられています。
仮に寄附が受け入れられることになっても、建物の解体費や登記費用などは、基本的に所有者の方が負担することになります。
条件によっては、税金の控除を受けられる場合もありますが、不動産の寄附に伴う税制上のメリットは限定的なため、かかった費用がすべて戻ってくるわけではない点には注意が必要です。
寄附を検討する際は、税理士などの専門家に相談し、ご家族とも話し合ったうえで、最適な選択を慎重に判断しましょう。

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相続放棄で回避する方法

相続放棄で回避する方法

ここまで、負動産の処分による解決策を解説しましたが、そもそも資産を引き継がないという選択肢も、視野に入れておきましょう。
最後に、相続放棄をおこなうための手続きや、判断する際に確認しておくべきポイントについて解説していきます。

相続放棄の期限と手続き

不動産の継承を希望しない場合、法的に最初から相続人ではなかったことにできるのが、「相続放棄」という制度です。
この制度を利用するうえで重要なのは、手続きをおこなうための期限が決まっていることです。
原則として、相続が発生したことを知ってから3か月以内に決断しなければならず、この期間を「熟慮期間」と呼びます。
手続きは、亡くなった方の最後の住所地にある家庭裁判所へ書類を提出しておこないますが、期限管理が重要です。
期限を過ぎてしまうと放棄が認められなくなる可能性があるため、早めに状況を確認し専門家へ相談しましょう。

判断前の財産調査の要点

相続放棄をするか決める前に、まずは、プラスの財産と負債を含めたすべての財産をリストアップし、全体像を把握しましょう。
とくに見落としやすい項目として、住宅ローンやカードローン、連帯保証債務、税金や社会保険料の未納分などが考えられます。
相続放棄をすると負債も引き継がずに済みますが、同時に預貯金などのプラスの財産も、一切受け取れなくなります。
目先の負担だけでなく、今後の生活にどのような影響があるかを、総合的に考えることが必要です。
ご自身たちだけで判断するのが難しい場合は、弁護士や司法書士などに整理してもらい、客観的な助言をもらいましょう。

相続放棄後の影響と専門家への相談

ご自身が相続放棄をすると、その相続権は次の順位の方、つまり兄弟姉妹やおじ、おばなどに移ることになります。
何もしなければ親戚の方に管理の課題が移ってしまうため、事前に事情を伝えておく配慮が必要です。
連絡をせずに手続きを進めてしまうと、後から連絡がいった際に驚かれてしまい、関係性に影響が出るかもしれません。
また、放棄する予定にも関わらず、不動産の名義を変えたりすると、遺産を承認したとみなされる可能性があります。
こうした事態を防ぐためにも、早めに専門家を交えて家族会議を開き、皆様が納得できる方法を探すことが大切です。

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まとめ

維持費や税金が資産価値を上回る「負動産」は、放置すると、特定空家の指定や近隣トラブルによる損害賠償など、金銭的・法的リスクを招く恐れがあります。
負担を減らすためには、通常の売却や買取だけでなく、自治体の空き家バンクや寄附制度を活用して手放す方法も有効です。
また、資産を引き継がない「相続放棄」も選択肢ですが、3か月の期限や次順位の親族への影響を踏まえ、慎重に判断する必要があります。

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