相続不動産の共有持分について!できることやトラブルも解説

不動産売却の悩み・トラブル解決

美馬 康介

筆者 美馬 康介

不動産キャリア12年

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相続不動産の共有持分について!できることやトラブルも解説

兄弟や親族と複数人で実家などの不動産を相続することになり、「共有持分」という言葉やその扱いに不安を感じてはいませんか。
複数の相続人で一つの不動産を共有すると、将来的に売却や管理を巡って深刻なトラブルに発展する恐れがあるため、事前の正しい理解が欠かせません。
本記事では、共有持分の基本的な仕組みから、単独でできる範囲、そして避けるべきトラブルの対処法まで解説します。
円満な相続を実現したい方や、共有名義にするかどうか迷われている方は、ぜひご参考になさってください。

共有持分とは

共有持分とは

不動産相続においてまず理解すべきなのが、複数の方で所有権を分け合う共有持分の仕組みです。
はじめに、共有持分の基本的な定義や、権利の決まり方について解説します。

共有持分の定義と民法

共有持分とは、不動産を物理的に分けるのではなく、全体に対する所有権を割合として保有する状態のことです。
単独所有では1人がすべての権利を持ちますが、共有の場合は権利が人数ごとの持分に分かれています。
民法第206条では、所有権を法令の範囲内で自由に使用、収益、処分できる権利と定めています。
一方で、民法第249条により、各共有者は持分に応じて、共有物の全部を使用できるとされているのが特徴です。
たとえ持分が小さくても、不動産全体に関与する権利を持つため、共有者同士の協調が重要となります。

持分割合と登記のルール

相続で遺言書がない場合は、民法で定められた法定相続分を基準に、持分を決めるのが一般的です。
たとえば、配偶者と子どもが相続人であれば、配偶者が2分の1、残りを子どもの人数で等分する形です。
遺産分割協議が落ち着くまでは、法定相続分による遺産共有の状態となり、暫定的にその割合で共有します。
一方で、夫婦や知人同士での共同購入では、物件代金の出資比率に合わせて持分を登記すると、整理しやすくなります。
共有者と持分割合は登記簿に記載されるため、第三者にも明確となり、将来のトラブル防止につながるでしょう。

よくある3つの取得事例

共有持分が発生する代表的な取得事例は大きく3つあり、それぞれの特徴を理解しておくことが重要です。
1つ目は相続で、遺産分割が整うまでの間、法定相続分に基づいて共有登記をおこなうケースが見られます。
2つ目は共同購入で、夫婦がペアローンを利用する場合などに、出資額に応じた持分割合で登記するケースです。
3つ目は贈与で、配偶者控除などの制度を活用し、生前対策として持分の一部を移転するケースがあります。
なお、いずれの場合も権利は不動産全体に及ぶため、将来の利用や売却方針について、共有者同士で早めに話し合っておくことが大切です。

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共有持分権者だけでできること・できないこと

共有持分権者だけでできること・できないこと

前章では、共有持分の仕組みを述べましたが、ご自身だけでどのような権利行使ができるのか気になりますよね。
ここでは、法的に定められた保存や管理、そして処分の各行為について解説します。

単独でおこなえる保存行為

共有不動産の価値を維持するための保存行為については、各共有者が単独でおこなうことが認められています。
具体的には、雨漏りの応急修繕など、建物を守るために緊急性を要する行為がこれに当たります。
ご自身の判断ですぐに行動に移せるため、資産価値の低下を防ぎやすいのがメリットです。
また、固定資産税の納付も保存行為の一環と考えられており、期限内に手続きを済ませることで安心感を高められるでしょう。
火災保険の更新や必要な点検の手配も、建物の保全に直結する内容であれば同様に認められます。
ただし、後日他の方と費用精算をする際、トラブルにならないよう、領収書や連絡記録は大切に保管しておきましょう。

過半数で決める管理行為

管理行為とは、不動産の使用や運用方法を決める行為で、賃貸借契約の締結などが代表例です。
この管理行為は、共有者の人数ではなく、持分価格の過半数による合意が必要となります。
たとえば、賃貸物件に出す場合、賃料や契約期間、修繕費用の負担区分などを具体的に取り決めなければなりません。
また、居住用から事業用へ用途を変更する際も、同様に過半数の持分合意が求められます。
そのため、合意内容は議事録として残し、共有者全員に周知しておくことで、後々の認識違いを防ぎやすくなるでしょう。
不動産会社などの専門家を交えて進めると、契約実務の注意点も整理しやすくなります。

全員同意が必要な処分

不動産全体の売却や担保設定といった処分行為は、共有者全員の権利に影響するため、とくに慎重な対応が求められます。
これらの行為は、共有者のうち1人でも反対があれば、進めることができません。
実行するには、共有者全員の同意にくわえ、契約書類への署名と捺印が必要です。
売却を検討する際は、査定価格や売り出し時期について事前に意見をすり合わせ、代表となる窓口を決めておくと手続きがスムーズになります。
なお、担保設定の場合も金融機関から全員の意思確認が求められるため、処分の目的と期限を明確に共有することが合意形成のポイントになります。

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不動産の共有持分に潜むトラブルと対処法

不動産の共有持分に潜むトラブルと対処法

ここまで、共有持分の権利関係を解説しましたが、共有状態を放置することで生じるリスクも、おさえておきましょう。
最後に、共有不動産特有のトラブル事例と、その具体的な対処法について解説していきます。

共有者多数による停滞

共有者が増えすぎると、連絡先の把握や合意形成が難しくなり、不動産の活用や処分が停滞しやすくなります。
とくに、数次相続が重なると共有者が数十人規模となり、連絡が取れないケースも少なくありません。
こうした状況を防ぐには、相続発生時に早めの遺産分割協議をおこない、権利関係を整理することが重要です。
あわせて、遺言書や生前贈与で承継者を指定しておくことも、有効な対策となります。
すでに共有状態の場合は、管理や費用負担のルールを文書化し、将来の混乱を防ぐ備えをしておきましょう。

音信不通時の対応手続き

万が一、共有者の方の中に音信不通の方がいても、焦らず段階的に手続きを進めることで、解決への道筋が見えてきます。
まずは電話やメールだけでなく、内容証明郵便などの記録が残る方法で、連絡を試みましょう。
住所が不明な場合は、戸籍の附票などの公的記録を確認したり、親族へ問い合わせたりして所在を調査します。
それでも連絡がつかない場合は、家庭裁判所に申し立てて、不在者財産管理人を選任する方法があります。
その後、管理人が選任されれば裁判所の許可を得て、遺産分割協議や売却手続きに参加してもらうことが可能です。
なお、こうした法的手続きは複雑なため、早めに弁護士や司法書士などの専門家へ相談することをおすすめします。

共有物分割請求訴訟のリスク

話し合いがどうしてもまとまらない場合には、共有物分割請求という制度を利用し、裁判所に共有状態の解消を求めることができます。
ただし、訴訟には時間や費用の負担が伴うため、まずは専門家を交えた協議による解決を目指すことが基本です。
分割方法には、土地を分ける「現物分割」や、代償金を支払う「代償分割」があります。
そのほか、不動産を売却して代金を分ける「換価分割」も選択肢の一つです。
感情に流されず目的を整理し、双方が納得できる形を模索する姿勢が、円満解決につながります。

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まとめ

不動産の共有持分は物理的に分けるものではなく、所有権を割合で保有する仕組みで、相続や共同購入時には持分を登記で明確にします。
保存行為は単独で可能ですが、賃貸物件などの管理は持分価格の過半数、売却などの処分には全員同意が必要となるため、行為ごとの要件理解が欠かせません。
共有者増加によるトラブルを防ぐには、早めの遺産分割協議が有効で、難しい場合は専門家や法的手続きも検討しましょう。

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